あかりをつくることを、伝える魅力

約15年ほど前、照明計画を学びたいと思って、建築士会の雑誌をパラパラとめくっていたときに目に飛び込んできたのが、照明塾（主宰：橋田裕司氏）という、灯りを手づくりする団体の紹介記事。橋田先生は大阪の方だったのですが、東京にも、新しく講師養成講座が開講されるのを知って、すぐに申し込みました。

教えてくださったのは、PAPERMOONの冬野朋子先生。照明器具の基本的なことや素材について、手づくりするノウハウ、だけではなく、人に伝える、教えるという視点での講座はとても新鮮で楽しく学ぶことができました。実際すぐに実践も始まり、冬野先生のアシスタントをして経験を積みました。

どのようにしたら、人に伝えることができるのか。ワクワクしてもらえるのか。あのとき、先生に教えていただいたワクワクを少しでもお伝えできたら、という想いと、自分自身で培ってきた経験を持って、あかり教室に臨んでいます。

Light it up Blue 所沢

4月2日は、国連の定める「世界自閉症啓発デー」。世界中であちこちのモニュメントや建物がブルーにライトアップされます。

地元のカフェのイベントで知り合った方から、当時の所沢の実行委員長（五里江陽子さん）をご紹介いただいたのがご縁で、2015年から光のブルーデコレーション部門で参加しています。当初、所沢は飛行機の街ということで、航空公園駅前にあるYS-11をブルーにライトアップしてほしい、という依頼でしたが、ライトアップは専門の焔光景デザイン原田さんにお願いできるようお繋ぎしました。

あかりを手づくりして、つくったみんなで参加できることができたら、という想いでご協力させていただいており、ワークショップも毎年開催してます。2016年はひかりのたね、2017年はひかりのつぼみ、2018年はひかりの花と、手作り灯りを育ててきました。2019年はいよいよ、ひかりの実になります。

「手づくり」は時を超えて、みんなの気持ちをつないでいくことを実感しています。年を重ねるごとに協力者が増えていきます。身近な方からでもいいし、ご縁がつながった方からでもいい。いろいろな形で、どうか、理解が広がりますように。